レシピがあるなら、それが正解
本や編み図に「使用量」が書いてあるなら、それが一番確かな数字です。デザイナーが実際に編んで測った結果だからです。指定糸と違う糸を使う場合も、玉数ではなく総m(使用量g × 1gあたりのm)に直してから、使う糸の1玉のmで割り直します。
玉数のまま置き換えると必ずずれます。40g110mの糸と50g120mの糸では、1玉に入っている長さが違うためです。
レシピが無いときは、スワッチを測る
一番正確なのは、ゲージを取るスワッチをそのまま計測に使う方法です。手順は3つ。10cm角より少し大きめにスワッチを編む、ほどく、ほどいた糸の長さを測る。これで「10cm角=◯m」が自分の手加減つきで出ます。
この方法の良いところは、ゲージ・手加減・糸の太さがすべて1つの数字に入ることです。「きつめに編む人」と「ゆるめに編む人」で必要量は変わりますが、自分で測れば自分の数字が出ます。
ほどくのがもったいなければ、糸を計量してから編み、編んだあとに残りを計量して差を出す方法でもかまいません。重さ(g)で出た場合は、ラベルの m/g を掛けて m に直します。
面積を出す
セーターの面積は、前身頃・後ろ身頃・袖2枚をそれぞれ長方形とみなして足すとだいたい合います。多少はみ出す分と、ネックのくり分が相殺されるためです。
大人女性Mの一例:身幅50cm × 着丈58cm × 2枚 = 5,800cm²。袖丈52cm × 平均幅24cm × 2枚 = 2,496cm²。合計およそ8,300cm²。
総必要m = 面積(cm²) × (スワッチのm ÷ 100)。上の例で「10cm角=15m」だった場合、8,300 × 0.15 = 1,245m になります。
玉数に直す
必要玉数 = 総必要m ÷ 1玉のm(切り上げ)。1,245m を1玉110mの糸で編むなら 12玉ちょうど、予備を入れて13〜14玉です。
セーターは糸量が多いので、予備は「1〜2割」ではなく「最低でも2玉」と考えたほうが安全です。袖の長さを変えたくなったり、ゲージが思ったより詰まったりしたときに、あとから同じ染めロットを買い足すのは難しくなります。
必要量が増える条件
編み込み模様・裏に糸を渡す模様は、渡した糸の分だけ増えます。多いときは1.5倍近くになります。
アラン模様などの交差は編み地が詰まるため、同じ面積でも糸を多く使います。
ゴム編みを長く取る、着丈を伸ばす、袖を長くする。どれも面積が増えるぶんそのまま増えます。先に寸法を決めてから計算してください。
総1,200m必要なセーターを、1玉の長さ別に換算(予備は2玉として加算)
| 糸の例 | 1玉の長さ | 計算 | 買う玉数 |
|---|---|---|---|
| 40g / 110m の並太 | 110m | 1200 ÷ 110 ≒ 10.9 | 13玉 |
| 50g / 120m の並太 | 120m | 1200 ÷ 120 = 10 | 12玉 |
| 40g / 80m の並太 | 80m | 1200 ÷ 80 = 15 | 17玉 |
| 100g / 185m の並太 | 185m | 1200 ÷ 185 ≒ 6.5 | 9玉 |
セーターに必要な毛糸を計算する手順
- レシピを確認使用量が書いてあれば、それを総m(使用量g × 1gあたりのm)に直す。
- スワッチを測る10cm角より大きめに編み、ほどいて長さを測る。10cm角あたりの m を出す。
- 面積を出す身幅×着丈×2枚 + 袖丈×平均幅×2枚 を足す。
- 総mを出す面積(cm²) × (10cm角のm ÷ 100)を計算する。
- 玉数に直す総m ÷ 1玉のm を切り上げ、予備を最低2玉足す。
注意点
- 「セーター=◯玉」という一律の数字はありません。糸の太さと着丈で倍近く変わります。
- 同じ色番でも染めロットが違うと色が変わります。必要数は最初にまとめ買いしてください。
- スワッチを測らずに概算だけで買うと、足りないほうに外れることが多くなります。編み地が詰まる人ほど糸を使います。