こものの糸の選び方
①洗えること
ポーチもボトルカバーも、いずれ汚れます。ウール100%は洗濯機で縮み、一度縮むと戻りません。綿・アクリル・防縮ウールなら丸洗いできます。**「気に入っているから洗えない」ものは、結局使わなくなります。**
②伸びないこと
中身を入れて持ち歩くので、荷重が常にかかります。ウールやアクリルのふんわりした糸は、入れたものの重さで口が広がります。綿は伸びにくく、形が保てます。バッグを選ぶときと同じ理屈で、規模が小さいだけです。
③太さは合太〜並太
細すぎると編むのに時間がかかり、太すぎると細かい形(ファスナー付け・角)が作れません。1gあたり2〜4mあたりが扱いやすい帯です。イトシラベのデータでも、この帯の綿糸が最も候補に挙がりました。
④汚れが目立たない色
白や淡い色のポーチは、数回持ち歩くと手の脂で汚れます。中間色か濃色を選ぶと長く使えます。ただし濃すぎる色は編むときに目が見えないので、作りやすさとの兼ね合いです。
素材別の特徴
| 素材 | 洗いやすさ | 伸びにくさ | 汚れにくさ | 形の作りやすさ |
|---|---|---|---|---|
| 綿100%(合太〜並太) | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
| 綿×アクリル混 | ◎ | ○ | ○ | ◎ |
| 麻・リネン | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
| ペーパー(紙)・和紙 | ✕ | ◎ | ○ | ○ |
| アクリル100% | ◎ | △ | ○ | ◎ |
| 防縮ウール | ◎ | △ | △ | ○ |
| ウール100% | ✕ | △ | △ | ○ |
| モヘア・ループ・モール | △ | △ | ✕ | ✕ |
◎○△✕ は素材の一般的な傾向からの目安で、商品ごとの実測ではありません。ペーパーヤーンは形の保ちがよい一方で水に弱いので、洗う前提のものには使えません。
部位別に考える
ポーチ
細編みで目を詰めて編むと、中身の形が出ません。ファスナーは編み地が伸びる前に付けると、波打ちにくくなります。内布を付けると格段に長持ちします。
ペットボトルカバー
500mlで直径6.5cm前後。底は円、胴は増減なしの筒。結露するので、洗える糸が必須です。保冷を求めるなら中に保冷シートを入れます。
ブックカバー
伸びると本が落ちるので、綿か麻でしっかりめに。折り返し部分は本体と同じ糸で編むと、厚みが揃って収まりがよくなります。
ティッシュケース・小物入れ
取り出し口が伸びやすいので、縁を1〜2段細編みで締めます。角のある形は、角で増減目せず段の途中で調整すると丸くなりません。
必要な毛糸の量・玉数
| 作るもの | 必要な糸の総量(目安) | 例:50g/100m の糸 |
|---|---|---|
| ペットボトルカバー(500ml) | 約60〜90m | 並太40g110mなら 1玉 |
| ポーチ(15×10cm) | 約80〜120m | 並太40g110mなら 1玉 |
| ブックカバー(文庫サイズ) | 約100〜150m | 並太40g110mなら 1〜2玉 |
| ティッシュケース(携帯用) | 約40〜60m | 並太40g110mなら 1玉 |
ゲージと編み地で変わります。細編みは長編みよりだいたい1.5倍の糸を使うので、目を詰めて編むほど多めに見ておいてください。
よくある失敗と対策
| 失敗 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 持ち歩いたら口が広がった | 伸びる糸(ウール・アクリル)で編んだ | 綿へ。または1〜2号細い針で目を詰めて編む |
| 洗ったら縮んで入らない | ウール100%を洗濯機で洗った | 綿・アクリル・防縮表示の糸を選ぶ |
| ファスナー付近が波打つ | 編み地が伸びた状態で縫い付けた | まち針で等間隔に留めてから縫う。縁を細編みで1段締めてから付ける |
| 中身の形が浮き出る | 目がゆるく、編み地が薄い | 1号細い針で細編み。内布を付けると確実 |
| 手の脂で汚れて落ちない | 白・淡色の綿を使い、洗わずに使い続けた | 中間色〜濃色を選ぶ。汚れる前提でこまめに洗う |
こもの(ポーチ・カバー)におすすめの毛糸
- リサイクルコットン(極太)
メーカーが用途に「小物、試作、練習、作品用途は実測・投稿で補完」を挙げている。綿100%。洗えて伸びにくいが、太さが こもの の定番から外れる
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こもの向きの毛糸を見る(全31件・あと25件)
- アクリル毛糸(グラデーション)
メーカーが用途に「小物、試作、練習、作品用途は実測・投稿で補完」を挙げている。アクリル100%。安価で洗える。ただし荷重がかかると伸びる
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適性は素材特性からの推定値です(実使用レビューとは区別しています)。
指定の糸が手に入らないとき
各毛糸ページの「代替糸の候補」から、太さ・素材・1gあたりの糸長が近い糸を探せます。指定の糸が手に入らないときは、洗えるかどうかを先に確認してください。持ち歩くものは、風合いより手入れのしやすさが効きます。
よくある質問
- こものにおすすめの毛糸は?
- 綿100%の合太〜並太です。洗えて伸びにくいので、持ち歩くものに向きます。イトシラベのデータでも、こものに向く糸の上位はほぼ綿でした。
- ペットボトルカバーは何玉必要?
- 500ml用で約60〜90m。並太40g110mなら1玉で足ります。細編みで詰めて編む場合は多めに見てください。
- ウールで作ってはいけない?
- 作れますが、洗濯で縮むので手入れに気を使います。防縮(スーパーウォッシュ)表示のものなら洗えます。
- ポーチが伸びるのを防ぐには?
- 綿を選び、ラベルの推奨より1〜2号細い針で目を詰めて編みます。内布を付けると、伸びも中身の透けも同時に解決します。


