アクセサリーの糸の選び方
①細さがすべて
直径3cmのモチーフを太い糸で編むと、目が5〜6個しか入らず、円ではなく多角形になります。同じモチーフを細い糸で編めば20目入り、きれいな円になります。レース糸・極細・中細が主役なのはこのためです。**アクセサリーだけは、太い糸に置き換えが利きません。**
②張りが残ること
ピアスやブローチは、身につけている間じゅう自重で下に引っぱられます。やわらかい糸だと形が垂れます。綿・麻・和紙のように張りのある素材、あるいは撚りの強い糸を選ぶと形が保てます。それでも心配なら、編んだあとに洗濯のりや専用の固め剤を使います。
③光り方で決める
アクセサリーは装飾品なので、素材の光り方が仕上がりを左右します。レーヨンやポリエステルは光沢があり、ラメ糸は点で光ります。綿はマットで落ち着き、ウールはふくらんで柔らかく見えます。**用途より、身につけたときの見え方で選んでいい数少ないジャンルです。**
④余り糸が使える
1作品あたり数メートルから十数メートルしか使いません。ほかの作品で余った糸、色見本、ほどいた糸がそのまま使えます。逆に、これのために1玉買うと、ほとんど使い切れずに残ります。まず手元の余り糸から始めるのが合理的です。
素材別の特徴
| 素材 | 形の出やすさ | 張り・保形 | 光り方 | 少量で足りるか |
|---|---|---|---|---|
| レース糸 | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
| 極細・中細の綿 | ◎ | ◎ | △ | ◎ |
| 麻・和紙 | ○ | ◎ | △ | ◎ |
| レーヨン・ポリエステル | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
| ラメ入り | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
| 中細のウール | ○ | △ | △ | ◎ |
| 変わり糸(ループ・モール) | △ | △ | ○ | ◎ |
| 並太 | △ | ○ | △ | ◎ |
| 極太・超極太 | ✕ | ○ | △ | ◎ |
◎○△✕ は素材の一般的な傾向からの目安で、商品ごとの実測ではありません。「形の出やすさ」は素材より太さで決まります。同じ綿でも、細いものほど◎に寄ります。
部位別に考える
ピアス・イヤリング
軽さが最優先。重いと耳が痛くなります。直径2〜3cmのモチーフを細い糸で。金具は編み地の目に直接通さず、丸カンを1つはさむと動きが自然になります。
ブローチ
裏にフェルトを貼ると、編み地が伸びず針も付けやすい。厚みが出るので、立体的なモチーフより平らなもののほうが服に沿います。
バッグチャーム
外でこすれるので、綿や麻の丈夫な糸で。中に綿を詰める場合は、透けない濃さの糸を選んでください。
ヘアアクセサリー
髪に引っかからないよう、毛足のある糸は避けます。ゴムを編みくるむときは、伸ばした状態で編むと戻ったときにギャザーが寄ります。
必要な毛糸の量・玉数
| 作るもの | 必要な糸の総量(目安) | 例:50g/100m の糸 |
|---|---|---|
| ピアス(直径2〜3cm・1組) | 約5〜10m | レース糸1玉で何十組も作れます |
| ブローチ(5cm前後・1個) | 約10〜20m | 中細25g92mなら 1玉で数個 |
| バッグチャーム(1個) | 約15〜30m | 中細25g92mなら 1玉で3〜5個 |
| モチーフつなぎのネックレス | 約30〜60m | レース糸20g100mなら 1玉 |
モチーフの大きさと目の詰まり方で変わります。この規模なら、必要量を細かく計算するより、余り糸で1つ試作して測るほうが早いです。
よくある失敗と対策
| 失敗 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 円が円に見えない | 糸が太く、1周の目数が足りない | 細い糸へ。直径3cmなら20目以上入る太さを選ぶ |
| 身につけると形が垂れる | やわらかい糸を使った | 綿・麻・和紙など張りのある素材へ。または編んだあとに固め剤を使う |
| ピアスが重くて痛い | 太い糸、または中に詰めものをしすぎた | 細い糸で平らなモチーフに。金具も軽いものへ |
| 洗ったら形が崩れた | 固め剤が水で落ちた | アクセサリーは洗わない前提で作る。汚れたら部分的に拭く |
| 毛羽が服に付く | モヘアや起毛した糸を使った | 撚りのしっかりした糸へ。特にブローチは服に接するので毛羽の少ない糸で |
アクセサリーにおすすめの毛糸
アクセサリー向きの毛糸を見る(全30件・あと24件)
適性は素材特性からの推定値です(実使用レビューとは区別しています)。
指定の糸が手に入らないとき
各毛糸ページの「代替糸の候補」から、太さ・素材・1gあたりの糸長が近い糸を探せます。指定の糸が手に入らないときは、太さだけは必ず合わせてください。素材は代えられても、太さが違うとモチーフの形そのものが変わります。
よくある質問
- アクセサリーにおすすめの毛糸は?
- レース糸か極細〜中細の綿です。細いほど小さいモチーフの形が出て、綿の張りで身につけても垂れません。
- 余った毛糸で作れる?
- 作れます。1作品で数メートル〜十数メートルしか使わないので、余り糸がそのまま使えます。むしろこのために1玉買うと使い切れません。
- 形を保つには?
- 張りのある素材(綿・麻・和紙)か撚りの強い糸を選びます。それでも垂れるときは、編んだあとに洗濯のりや専用の固め剤を使ってください。
- 太い毛糸しかない場合は?
- 小さいモチーフには向きません。太い糸ならバッグチャームのような大きめのもの、あるいは糸を裂いて細くする方法もありますが、細い糸を1玉買うほうが早いです。