20年近く使ってわかった。Clover「匠」輪針セット〈コンボ〉は初心者にもおすすめ

交換式の輪針セットは、針の太さとコードの長さを自由に組み合わせられます。竹針は糸を落としにくく、平編みにも輪編みにも使えて、大物ほど楽。長く編み物を続けるなら、最初からセットを買う選択は十分あります。

棒針編みを始めると、わりと早い段階で悩むのが「編み針をどう揃えるか」。作品ごとに棒針を買うのか、輪針を買うのか。それとも、最初から交換式の輪針セットを買ってしまうのか。

私はかなり昔から棒針編みをしていますが、長年使っている道具のひとつが、Clover(クロバー)の「匠」輪針セットです。

そして先日、実家に置いてあったセットを久しぶりに回収しました。

針はちゃんとある。ケースもある。……でも、コードが全部ない。

どうやら母が靴下などを編むときに使って、そのままコード収納ケースごとどこかへ持っていった可能性が高そうです。収納ケースがどれだけ優秀でも、ファイルごと消えたらどうにもなりません。

Clover「匠」輪針セット〈コンボ〉とは?

針先とコードを組み合わせて使う交換式の輪針セットです。並太くらいの定番毛糸からかなり太い糸まで、日常的な棒針編みで使う号数をかなり広くカバーできます。

入っている針(12サイズ・各2本1組)

  • 4号3.3mm
  • 5号3.6mm
  • 6号3.9mm
  • 7号4.2mm
  • 8号4.5mm
  • 9号4.8mm
  • 10号5.1mm
  • 11号5.4mm
  • 12号5.7mm
  • 15号6.6mm
  • 8mm
  • 10mm

号数からmmへの換算はJIS標準によるものです。

入っているコード

  • 40cm
  • 60cm
  • 80cm
  • 100cm
  • 120cm

このほか、ストッパー、とじ針、ヤーンカッター、コード収納ケースなども付属しています。

私の「匠」はかなり昔に買ったもの。それでもまだ現役

私が使っている「匠」は、最近購入したものではありません。かなり昔に買ったセットですが、針そのものはいまだに普通に使えています。

棒針って、意外と壊れません。特に竹針は、金属針のように曲がりにくく、普通に使っていればかなり長持ちします。

私の場合、新しい針が必要になったから買い替えるというより、必要な号数やコードが手元にないから買い足すというケースの方が圧倒的に多いです。そう考えると、最初からよく使う号数が一通り揃っているセットは、思っている以上に長く使える道具でした。

今回も針は問題なし。問題なのは、針ではありません。コードです。

久しぶりに実家から回収したら、コードが全部なかった

今回久しぶりにセットを確認してみたところ、コードが1本も入っていませんでした。元々このセットには、40cm・60cm・80cm・100cm・120cm用のコードが1本ずつ付属しています。つまり5本全部ない。

たぶん母が使いました。靴下を編むために持っていった記憶があるので、そのままどこかの編み物バッグに入っているのではないかと思います。しかも、コード単体ではなく、コード収納ケースごとない。これは探す難易度が一気に上がります。

母よ。コード、めちゃくちゃ大事です。

交換式輪針は「コードを買い足せる」のが強い

交換式輪針には大きなメリットがあります。それが、一部のパーツをなくしたり傷めたりしても、全部買い直さなくていいということ。

一般的な固定輪針の場合、針先とコードは一体型です。コードを傷めれば、基本的にはその輪針そのものを買い直すことになります。交換式なら、コードだけを追加購入できれば針先はそのまま使えます。

「針は全部ある。でもコードだけ全部ない」という謎の事態になっても、復活できる可能性があります。

古いセットのコードを買い足すときの注意

  • 手元の旧セットで現行コードが使えるかは、まだ確認できていません。Cloverへ問い合わせ中です。分かりしだいこのページを更新します。
  • 長年使っているセットのコードを買い足す場合は、型番や商品写真を確認したうえでメーカーへ問い合わせるのが確実です。 同じ「匠」でも、製造時期によって接続部の仕様が同じとは限りません。
  • 現行品どうし(コンボ 45-150 と コンボ・ロング 45-151)は相互に付け替えできる、とイトシラベの登録データにあります(出典は下の「出典」欄)。旧モデルについては、この情報は根拠になりません。

交換用コード単品はイトシラベにまだ登録がないため、ここでは商品を出していません。登録しだい表示します。

初心者ほど「ちゃんとした針」を使った方がいいと思う

「初心者だから、とりあえず100円ショップの針でいいかな」と思う人も多いと思います。もちろん、それで編み物を試してみるのは全然ありです。

ただ、本格的に続けるつもりなら、私は比較的早い段階でちゃんとした針に移行するのをおすすめします。初心者のうちは、糸を引っ張りすぎる/目がきつくなる/逆にゆるくなる/針先に糸が引っかかる/コードとの境目で目が止まる、など、ただでさえ手元で起こることが多いからです。

そこにさらに「針が引っかかる」「コードがねじれる」「接続部分で毎回止まる」といった道具由来のストレスが加わると、自分が下手なのか、道具が悪いのか分からなくなります。これはかなりもったいないです。

編み物は、ただでさえ最初は手の筋肉と動きを覚える必要があります。だからこそ、道具側で余計な難易度を追加しない方がいい。

「匠」の竹針は、糸を落としにくい

Clover「匠」は竹製です。竹針の特徴は、金属針に比べて表面にほどよい摩擦があること。特に初心者の場合、針が滑りすぎると、編み目を落としてしまうことがあります。

竹針は金属針ほどツルツル滑らないので、糸をコントロールしやすいです。一方で、表面がザラザラしているわけではないため、普通のウールなどであれば十分スムーズに編めます。私自身、棒針については竹針を使うことが多いです。

一番便利なのは、平編みでも輪針を使えること

輪針という名前から「輪に編むときにしか使えないのでは?」と思う人もいるかもしれません。でも、輪針は普通の棒針と同じように平編みにも使えます。むしろ、大きな作品では輪針の方が楽です。

マフラー、ショール、ブランケット、セーター、カーディガンなど。普通の長い棒針の場合、編み地の重さがすべて針にかかります。輪針なら、編み地の一部をコード部分に逃がせます。特に何百グラムもある大物を編む場合、この差はかなり大きいです。

私はどちらかというと小物より大物をどんどん編むタイプなので、長いコードが使える輪針はかなり便利です。

コードの長さは、何を編むかで変わる

コード長使いやすい作品の例
40cm帽子、ネックウォーマーなど
60cm小さめウェア、子ども服など
80cmセーター、カーディガン、ショールなど
100cm大きめウェア、ブランケットなど
120cm大判ショール、大物、マジックループなど
目安です。作品の目数やサイズによって必要な長さは変わります。

同じセーターでも、身頃を編む場合と袖を編む場合では必要な長さが違います。だからこそ「コードを交換できる」のが便利です。

靴下だけを編みたいなら、セットが最適とは限らない

「初心者にはセットがおすすめ」と書きましたが、全員がフルセットを買う必要があるとは思っていません。

たとえば靴下しか編まないという人。靴下の場合は細い針を使うことが多く、このセットに含まれる4号以上の針では太すぎる作品もあります。また、マジックループや短い輪針など、編み方によって適した道具も変わります。

同様に「超極太毛糸しか編まない」「帽子しか作らない」など、作るものが決まっている人なら、必要なサイズだけ単品購入した方が安いケースもあります。

逆に、ウェアや大物を作るならセットはかなり便利

セーター、カーディガン、ベスト、マフラー、スヌード、ブランケット、帽子など、いろいろ作りたい人にはセットが向いています。

編み物を続けていると本当に、「このレシピは8号」「次は10号」「今度は15号」みたいに必要な針が増えていきます。そのたびに輪針を1本ずつ買うと、気づけばかなりの本数になります。しかも同じ号数でも、コード長違いが欲しくなる。

交換式なら、針の太さ × コード長を自由に組み合わせられるため、持ち物をかなり減らせます。

複数作品を同時進行するなら、コードを追加しておくと便利

これは編み物を続けていると発生する問題なのですが、編みかけが1つとは限りません。セーターを編んでいる途中で「ちょっと飽きたからマフラーやろう」となることもあります。

そのとき同じコードが必要だと、わざわざ編み地から外さなければなりません。交換式輪針の場合、よく使う80cmや100cmあたりのコードだけ複数本持っておくと便利です。ストッパーを付けて編み休めにしておけば、針先だけ別作品へ移動できます。

セットを買うか、単品で揃えるか

セットがおすすめ

  • これから棒針編みを続けたい
  • いろいろな作品を作りたい
  • ウェアを編みたい
  • ブランケットなど大物も編みたい
  • 道具を何度も買い足すのが面倒
  • 道具をひとつのケースにまとめたい

単品でもよい

  • まず1作品だけ試したい
  • 作りたい作品が完全に決まっている
  • 靴下など細い針を中心に使う
  • 特定の号数しか使わない
  • 金属針など別素材が好み

「編み物が続くかまだ分からない」という人なら、まずレシピ指定の輪針を1本買うのもありです。その後「あ、これは続けそうだな」と思った段階でセットへ移行しても遅くありません。

20年近く使っていると、道具の価格の見え方が変わる

輪針セットを見ると、最初は高く感じます。でも私のセットのように、かなり長い期間使えるなら話は変わります。仮に10年、20年使うなら、1年あたりの道具代はそこまで高くありません。

毛糸は使えばなくなります。でも針はなくなりません。……いや。針はなくならなかったけど、コードはなくなりました。正確には母がどこかに持っていったと思っています。

それでも、針本体をそのまま使い続けられるのだから、やっぱり交換式は強いです。

まとめ:長く編み物をするなら「セット」という選択肢はかなりあり

Clover「匠」輪針セット〈コンボ〉は、決して安い道具ではありません。でも、針の号数が豊富/コード長を交換できる/平編みにも輪編みにも使える/大物にも使いやすい/パーツ単位で交換・追加できる/長期間使える、ということを考えると、長く編み物を続ける人にとってはかなり使い勝手のよいセットです。

特に「これからセーターやカーディガンも編んでみたい」という人なら、最初から交換式輪針セットを買うのも十分ありだと思います。

私のものはかなり長く使っていますが、針はまだ現役です。あとはコードさえ帰ってくれば完璧。

母よ。コード収納ケースごと、どこに持っていった。

出典: クロバー公式「匠」輪針セット コンボ、イトシラベ登録データ(道具・付属サイズ)
更新日:
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